THE PINBALLS ONEMAN LIVE "セレンディピティ" at 下北沢 CLUB QUE 2012.03.02

ついにこの日が来た。
3月2日。

THE PINBALLS
ワンマンライブ。
"セレンディピティ"
at 下北沢CLUB Que。

彼らが掲げたライブのタイトルの真意とは。

光の速さで駆け抜けていった時間とビート

ワンマンライブの場所は
彼らにとって馴染みのある場所
下北沢CLUB QUE。

会場とともに多くのファンが入り、
あっという間に満員。


開演時間になるといつものS.E.が流れる。
観客は声を上げ、メンバーはテンションを上げる。

一曲目は"サイコ"
疾走するナンバーで一気に客を煽る。

続いて"十匹の熊"を披露。
ライブではおなじみのナンバーで、序盤の選曲としては攻めの姿勢。
Gt. 中屋の挑発するギタープレイに磨きがかかっていた。

※PVはこちら。

"I know you"、
"yeah yeah yeah"といつものライブナンバーを立て続けに披露し、
続いては彼らのデビュー曲"アンテナ"。

彼らにとっての始まりの曲ということもあり、
テンションをさらに上げ、ROCKに歌うVo. & Gt. 古川の目が熱く輝いていた。

※初期音源はこちら。

"タバコ"、
"ニューイングランドの王たち"と披露。
いつものライブではこのぐらいで終了するのだが、今回はワンマンライブ。

まだまだ曲が続く。


中盤戦は新曲のオンパレード。

"地球最後の夜"はブルースナンバー。
彼らの渋さが十分に出ているナンバー。
そして、メロディアスナンバー"悪魔は隣のテーブルに"は
サビのメロディーが彼らのセンスにはまっていて、グッと来る曲。
新譜に入って光る曲になりそうだ。

スローナンバーの"299792458"では
泣きの感情たっぷりに歌い上げる。

後半戦はダンスナンバー"蛇の目のブルース"、
彼らの新しい面を見せたポップナンバー"SLOW TRAIN"と続く。

ラストは"ダンスパーティーの夜"
Ba. 森下のベースから始まるナンバーだが、ギターサウンドに負けない音をかき鳴らしていた。

ここまでが一気に駆け抜け、
ここまで全てが熱すぎた。

ここまで長くライブを普段はしない彼らにとっては
未踏のものだったに違いない。

だが、あまりにも彼らは輝きすぎていた。
ワンマンライブということもあり、
いつものとは違う彼らの熱意がこちらにまでひしひしと伝わってくる。

永遠よりもアンコールを

ワンマンライブのアンコールはにくい選曲だった。
彼らの持っている全てはこの2曲に集結するはずだった。

彼らが結成して初めて作った曲"カカオ"。

"それでも何の味もしない永遠よりも カカオのチョコレートかじる"の歌詞が
切なさも、彼らの愛や想いも詰まってる。
スローなナンバーだが、純粋な彼らのいろんなものが詰まっている曲だ。


そして、本当のラストは"プリンキピア"。

ハイテンポのROCKナンバー。
カカオとは全く対照的な曲。
Dr. 石原の激しいドラムスタイルが弾けていた。

ラストは全てが熱かった。
古川のシャウト全開でテンションも最高潮。
そして、客席も拳を上げ応える。

そして、振り切ったテンションで全てが終わった。


まさに光速で終わった。
彼らの持つ全てが出ていたライブだったと思う。

新旧の曲が入り交じって、
彼らの集大成かつ、
彼らのこれからを指し示すライブ。

セレンディピティ

これはあくまでも個人的な話になる。

2011年3月2日。ワンマンライブのちょうど1年前、
彼らのデビュー曲"アンテナ"が発売された。

その日、THE PINBALLSというバンドの存在も知らなかった。

たまたま行った渋谷のタワーレコードに行き、別のCDを買った。
そして、きまぐれに店内を歩きまわっていた。
偶然THE PINBALLSのCDに目が止まった。
視聴をしようとしたが、前に聞いている人がいた。

いつもならすぐに視聴を諦めているところだったが、
なぜかその時は立ち止まり、視聴できるまで待った。

視聴をし始め、アンテナのサビまで聞いたら、
オレはすぐにCDを持ってレジに向かっていた。


ちょうど1年前だ。
彼らを知って1年だ。

ライブにも何度も行き、
彼らのことを深く知る度にさらに好きになり、
彼らの変わっていく姿を観てきた。


全てはこの3月2日から始まったのだ。

何かを探しているときに、探しているものとは別の価値あるものを見つける能力・才能を指す言葉。
何かを発見したという「現象」ではなく、何かを発見をする「能力」を指す。
平たく言えば、ふとした偶然をきっかけに閃きを得、幸運を掴み取る能力のことである。

セレンディピティ - Wikipedia

自分で言うのも変だが、
あの日の自分はきっとこの"セレンディピティ"を持っていたはずだ。

本当に彼らと出会えてよかったと心から思っているし、
これからも彼らの音楽を聴き続けたいと思っている。

いや、そんな自分の思いの隣を通り過ぎ、
彼らのスピードと思いを胸に
もっと素晴らしいステージを見せてくれるはずだ。

これからも彼らのことを好きにならずにはいられない。


ten bear(s)

ten bear(s)

セットリスト

1. サイコ
2. 十匹の熊
3. I know you
4. yeah yeah yeah
5. アンテナ
6. タバコ
7. ニューイングランドの王たち
8. 地球最後の夜(新曲)
9. 悪魔は隣のテーブルに(新曲)
10. 299792458
11. 蛇の目のブルース
12. SLOW TRAIN(新曲)
13. ダンスパーティーの夜
EN1. カカオ
EN2. プリンキピア

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