柴田淳のカバーアルバム「COVER 70's」は歌の美しさを知ることができる名盤

COVER 70's

最初に。
僕は柴田淳を知らない。

柴田淳というアーティストの名前は前から知っていたが、
曲を全然聴いたことがなかった。
前々から気になっていたが、
縁が無かったのか、タイミングなのか。

そして、「COVER '70s」というアルバムだ。
僕の初めての柴田淳のアルバムとなった。

このアルバムが一番最初に出会えたアルバムで良かったと本当に思っている。
これは間違いなく、名盤と呼べるアルバムだ。


COVER '70s」というアルバムは
柴田淳のカバーアルバムのことだ。

タイトルの通り、70年代の曲を柴田淳が歌っている。

収録されている曲は12曲(初回限定版はさらに1曲)

  1. 異邦人  (久保田早紀 1979年)
  2. みずいろの雨 (八神純子 1978年)
  3. 迷い道 (渡辺 真知子 1977年)
  4. あなた (小坂明子 1973年)
  5. 木綿のハンカチーフ太田裕美 1976年)
  6. 飛んでイスタンブール庄野真代 1978年)
  7. 青春の影(TULIP 1974年)
  8. 秋桜山口百恵 1977年)
  9. 東京 (マイ・ペース 1975年)
  10. スカイレストラン (ハイ・ファイ・セット 1975年)
  11. 22才の別れ (風  1974年)
  12. Mr.サマータイム (サーカス 1978年)
  13. 卒業写真 (荒井由実 1975年) ※初回限定盤のみ収録

どれも70年代を代表する曲ばかり。

と言っても、僕は柴田淳というアーティストの曲は聴いたことがない。
柴田淳の曲と比較できないわけだが、
純粋に聞いた感想を綴ってみる。


この「COVER 70's」はオリジナルを忠実に再現している訳ではない。

全て柴田淳が思う形で
歌っている珠玉の曲達。


全てのオリジナルの曲を聴いたことがあるが、
このアルバムのアレンジは本当に美しく作られている。

現代風のアレンジ…とは全然違う、
柴田淳ならではのアレンジと言っていいほど。

色褪せないカバーアルバム。

そう言えるだろう。
間違いなく。

きっとこのアルバムを5年後に聴いても、
確実に色褪せていないだろう。
クオリティはそこまで高い。


色っぽく、
チャーミーで、
儚くも。

いろんな顔の柴田淳がいる。

真っ直ぐすぎる透明感のある声に胸を覆われる。



どの曲もシンプルに編曲されている。

異邦人ではストリングを取り入れ、
曲の世界観を広げている。

個人的に好きなみずいろの雨では、
踊る空がそこにある。エレキギターを大胆にも使ったアレンジがたまらない。

初回限定版のみ収録されている卒業写真では
ジャズの雰囲気を漂わせるピアノと柴田淳の声がマッチしている。

場面を想像させる。
歌っている風景や
その先に描かれる風景。


このアルバムにはそれを映し出す魅力が詰まっている。


アルバムのジャケットの柴田淳
儚さと切なさを纏っている。


今作のカバーアルバムではそれが十二分に描かれている。

大袈裟になってしまうが、
これは彼女の曲と言っても過言ではないぐらいに
もう全てが彼女のものになっている。

彼女の歌に対する全てが詰まっているのだろう。
全てが美しく聴こえる。


一度、視聴でもいい、聴いてみて欲しい。

確実に彼女の歌があなたの胸を離さないだろう。

COVER 70's
柴田 淳

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